二人の先生から、私たちが慣れ親しんでいるラジオ体操、特に第3ラジオ体操の効果について学びました。最初に安西先生よりラジオ体操の起源、歴史とその変遷について教えていただきました。その起源がアメリカの保険会社の健康奨励策からであり、第3ラジオ体操含め昭和初期に6種類、戦後の2種類含め8種類のラジオ体操があることは興味深く聞きました。
また、特に第3ラジオ体操が一般的な認知度が低い割には健康増進効果が大きく、心拍数増など有酸素運動をうまく取り入れているとのことでした。
後半は井上先生の実技指導です。健康増進効果の大きい第3ラジオ体操を身振り手振りを交えて教えていただき、狭い教室の中ではありましたが生徒全員元気に身体を動かしました。ただ、第3ラジオ体操は多少難しく、1~2度の練習では身につかないことを感じつつ、楽しい授業を終了しました。
【午後】
近江(滋賀県)南部における仏像の歴史と特徴等について教えていただきました。
近江には約600年頃からの仏像が伝えられており、県下で最古のものは6世紀のものと言われているとのこと。特に仏像設置に大きく関わっている仏寺、史跡は「石山寺」「比叡山延暦寺」「金勝寺」「園城寺」「己高山寺」「伊吹寺」そして「近江国庁」のようです。
特に700年代・奈良時代に多くの仏像が造られており、推測される理由は天智天皇の「大津京」、聖武天皇の「信楽の宮」、淳仁天皇の「保良の宮」と、そして「近江国庁」設置の影響が大きいようです。当時の近江は、奈良平城京との関係が深く、渡来文化に由来する銅の精製、木材建築技術で貢献した可能性が高いとのことです。ちなみに、銅製の仏像では、銅の含有率が高いほど造られた時代が古いそうです。
また、近江の仏像においては「比叡山延暦寺」の建立が大きく影響しており、天台宗の寺院・僧の時代に多種・多彩な仏像が造られました。京都、奈良よりも種類は多いとのことです。