午前
「特殊詐欺をはじめとする身近な犯罪から身を守る」滋賀県警察本部 関先生
はじめに特殊詐欺の例を挙げ各々について滋賀県での発生件数、被害額について話されました。
PC等のサポートを装った架空請求詐欺を除いて、ほとんどは固定電話にかかってくるとのこと。
有名な?
オレオレ詐欺を筆頭に、還付金詐欺、キャッシュカード詐欺盗、架空料金請求詐欺、PCサポート詐欺等が紹介され、65歳以上のお年寄り被害になることがほとんどであるとグラフで示されました。
騙されない対策③+1の紹介がありました。
①自宅の固定電話は留守番設定に
②ATMで携帯電話を使わない
③キャッシュきゃーどを渡さない
+暗証番号を教えない
次いでNTT西日本の方から詐欺対応電話システムについて紹介+デモがありました。
これまで有料だった
ナンバーディスプレイ、番号が不明だと電話が繋がらない
ナンバー・リクエスト機能が70歳以上の人、もしくは同居している櫃に無料を無料になとのこと。
また、
新しいシステムで、電話内容をAIがモニター、判断して詐欺電話の疑いが高い場合には、加入者、あらかじめ登録された相手先(電話・メール等)に連絡するシステムを紹介。 これも無料とのことで、うまく働けばいいシステムだと思われました。 残念ながら、デモでは思い通りの機能を発揮できなかったようでした。
午後
『徳川家康と城づくり』滋賀県立大学 名誉教授 中井先生
選択科目で受けた授業を思い出していました。
城を築城したの人生等ではなく、城を築城した背景、戦略的意味について先生の興味があることを仰って授業が始まりました。
今回は徳川家康と城づくりということで、前半は家康の出身岡崎城、居住した浜松城、駿府城、江戸城について話されました。
・岡崎城
現存している岡崎城は家康が築城したのではなく後から入った豊臣の大名が作ったもの。 家康の時代には石垣、瓦等はなかった。
・浜松城
発掘調査をしてもよくわからず、家康時代の遺構はほとんど出ていない。 文献によると豊臣の大名が石垣、天守を作って入城したとか。
・駿府城
家康は二度(征夷大将軍になる前、征夷大将軍になってから)住んでいて、前半の遺構、後半の遺構は大きく異なる。 後半の天守台は61mX68mと巨大で、その権威を表している。
・江戸城
関東に移封されて征夷大将軍になるまでは城の改修さえもしなかったが、宣下以降城の大改修に着手し、家忠、家光で天守の構築。 以降将軍儀礼用の城としての空間の拡充が行われた。
後半は
天下普請の話になり、最初の城
膳所城について詳しく話されました。
関ヶ原の戦いのときに大津城の
京極高次が西軍の主力1万5千の兵を足止めし、関ヶ原の勝敗を徳川方にもたらした話から、大津城の戦略的価値、膳所の地に移された背景、城づくり視点で初代、二代目の城の縄張りについても言及され、城づくりの名人藤堂高虎にも触れました。
膳所城の戦略的意味は東からの軍にたいして、京都を守ることにあり、城下を通る東海道を北総門、南総門で完全に遮断することができる構造になっている。 このため城主は譜代の戸田氏が指名された。
膳所城は明治初期に廃城令が出る前に廃城され、建物が競売にかけられ、今日近くの神社等に移設された門を見ることができる。
次いで、大阪城包囲網として天下普請で築城さた城を上げました。
彦根城(中山道)、長浜城(北陸道)、篠山城、丹波亀山城(山陰道)。
今回も先生のお話を楽しくお聞きすることができました。
文責 山本 眞