› LOCUS › 2022年05月10日

2022年05月10日

2022年5月10日 明智光秀とその生涯

明智光秀とその生涯というタイトルで午前と午後の授業

午前「明智光秀と坂本城」
 滋賀県文化スポーツ部文化財保護課 松下 浩 先生

 中世の坂本の歴史から授業に入りました。 当時の坂本の政治的(王法仏法相依)、経済的、地理的な立ち位置を確認。 12,13代の足利将軍が坂本に滞在した背景にもなったとのこと。
 授業の風景です。


 比叡山焼き討ちについては、遺跡の検証から焼き討ちは広大な地区に広がったが、比叡山はそれほど酷くなく、坂本の方がより酷かったとの知見を紹介された。
 当時の坂本城が分かる資料は殆どないとのことで、遺跡を発掘しても解らないとのこと。 縄張りの推定も旧道の位置から行い、江戸時代では一般的な三の丸、二の丸、本丸からなるものではなく、本丸の周りを惣構で囲う先生独自の案の紹介をされました。
 授業後、活発な質疑応答があり、いい授業でした。

午後「明智光秀は近江で生まれた?」
 滋賀県文化スポーツ部文化財保護課 井上 優 先生

 大河ドラマの「麒麟がくる」の主人公としての明智光秀から授業に入り、その人となりを西教寺に遺されている戦死者供養米寄進文書を参考にされた。 光秀ゆかりの寺の西教寺では明智一族の墓があることを紹介され、聖衆来迎寺では光秀が建てた坂本城の門を移築したという表門の調査結果も話されました。
 授業の風景です。


 光秀の出生年代も出生地も明らかになっていませんが、多くの文書が美濃出身とする中、「近江温故録」を紹介、実際に出生地と言われている佐目を訪れた時の話をされ、光秀が近江で出生したとの傍証をいくつか挙げられました。
 レイカディア大学在学性としては光秀の近江出生説を支持したいと思いました。


文責 山本 眞
  

Posted by 43期地文 at 22:00Comments(0)選択科目